2006年度より薬学教育で6年制が導入されました。6年制が必要になったのは、薬学をめぐる社会状況が大きく変化したことが背景にあります。
薬学部をめぐる社会状況の変化を主にあげると
- 生命科学や医療薬学が発達し、学ぶべき科目が増えた
- 長期の病院薬局実習を導入して、カリキュラムが過密になっている
- 医薬分業が急速に進みつつあります
- 豊かな人間性、高い倫理観、医療人としての教養を求められる
- 課題発見能力・問題解決能力・実践力などを身につけることが求められる
- 医師や患者様とのコミュニケーション能力も必要になった
具体的には、それに対応するために、実務実習に力が入れられています。これまで1ヵ月間程度だった実務実習が、6年制では1ヵ月間学内で事前実習を受けた後、計24週間(6ヵ月)間の病院実習と薬局実習を修了しなくてはならないというものに変わりました。
その実務実習を受ける前には、共用試験があります。医学部、歯学部で2002年から試行されている試験に準じるもので、薬剤師に必要な基礎的な薬学知識、医療知識や資質を問うものになります。
かなり、堅いことを言っているようですが、薬剤師がベッドサイドで患者に接する機会が増えることや、調剤だけではなく、服薬指導をしたり、患者個別に薬歴管理や薬害防止の指導にあたったりと、仕事の幅が大きく広がってきているのも事実です。
ですから、病院では臨床分野で薬剤師が意見を言う場が増えていき、医療事故や薬害を防止するという意味でも、医師とは違った視点から患者ごとにどのような薬物療法が良いのかを提言していく役割を期待します。
また、調剤薬局では奥で調剤をするだけではなく、お客様への服薬指導をしたり、また薬歴管理などを行い地域医療の重要な一端を担うことになります。
今までのような脇役ではなく、薬学の知識を活用して積極的に治療に関わり、患者はは「どういった薬なのか」「どう使えばいいのか」をしっかり説明し、医師には意見を述べることができるような知識とコミュニケーションのできる薬剤師を育成するためには、4年間の勉強では足りない時代になってきているのです。